KAAT EXHIBITION 2024 南条嘉毅展|地中の渦|2024年9月23日(月・休)~10月20日(日)|KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ> KAAT EXHIBITION 2024 南条嘉毅展|地中の渦|2024年9月23日(月・休)~10月20日(日)|KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>

太古から現代にいたる横浜の自然と人間の記憶と記録

時間と空間の積層に宿る膨大な世界の軌跡を現代に呼び覚ます

美術作家 南条嘉毅によるインスタレーション

南条嘉毅展|地中の渦|Yoshitaka Nanjo Earth Spiral

KAAT神奈川芸術劇場の劇場空間と現代美術の融合による新しい表現を展開するKAAT独自の企画シリーズ「KAAT EXHIBITION」。9回目となる本展は、能登半島の先端にある珠洲市の劇場型民俗博物館「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」を始め、土地の歴史と場所性をテーマとした作品を展開、高い評価を得ている美術作家の南条嘉毅によるここでしか見られない新作インスタレーションを展示します。

KAAT神奈川芸術劇場が建っている地域は、古くは先史時代から人々が住み始め、文明開化の明治時代には開港地として外国人居留地が設置され、現代の横浜の発展へとつながる重要な場所でした。現在でも、地層の中からその痕跡が発掘されています。

本展では、横浜の地中へと潜り、地層の中に埋もれた現代に至る歴史や人々の暮らしの痕跡から、そこに生きた「某(なにがし)」を感じることで、現在私たちが見ている景色や暮らしを再認識します。

2024年9月23日(月・休)~10月20日(日)
KAAT神奈川芸術劇場
<中スタジオ>

時間 11:00 - 18:00(入場は閉場の30分前まで)
休場日 火曜日[10月1日、8日、15日]※9月24日は開場
入場料(コンセプトブック付) 一般:1,000円
神奈川県民割引(在住・在勤):900円
学生・65歳以上:500円
高校生以下:無料
*障がい者手帳をお持ちの方とその付き添いの方1名は無料
*KAATで同時開催の『リア王の悲劇』『まだここ通ってない』公演のチケット提示で入場無料(1回限り)
*神奈川県民割引、学生、65歳以上、障がい者手帳をお持ちの方は証明書をご提示ください。
販売 チケットは当日3階受付窓口にてご購入ください。
託児サービス 日付限定9月28日(土)、10月4日(金)、17日(木)
*各日11:00 - 15:00の間、2時間まで、料金2,000円
*一週間前までに要予約。マザーズ:0120-788-222(土日祝日を除く10:00 - 12:00/13:00 - 17:00)
主催・企画制作 KAAT神奈川芸術劇場
協賛

アクセンチュア芸術部 Accenture 芸術部

株式会社アートフロントギャラリー 株式会社アートフロントギャラリー

協力 株式会社サンエムカラー
神奈川県教育委員会(埋蔵文化財センター)
横浜市歴史博物館

神奈川文化プログラム マグカル

作家:南条嘉毅
音楽:阿部海太郎
テキスト作成:大崎清夏
キュレーター:中野仁詞(公益財団法人神奈川芸術文化財団)
特殊照明:鈴木泰人
造形・演出サポート:カミイケタクヤ
展示設営:山口達彦(TRNK)
本展アートディレクション&デザイン:藤井良平(goodflat)

劇場広報アートディレクション:吉岡秀典

芸術監督:長塚圭史

作家紹介

南条嘉毅

南条嘉毅
Yoshitaka Nanjo

1977年香川県生まれ。2001年東京造形大学造形学部美術Ⅰ類卒業2002年に同大学研究科(絵画)を修了。
東京、和歌山を拠点に、風景とその場所性をテーマとしたインスタレーションや絵画作品の制作活動を各地で展開する。制作対象の場所に赴き、取材や調査を繰り返し、現在だけではなく歴史的・地理的側面からもその土地を考察し、複層的な表現方法をとる。また制作場所の土壌などをもちいることで、場所が持つイメージや時間を付与する試みも行っており、その根底には絵画の場所性に対する作家なりの試行が垣間見える。2017年の奥能登国際芸術祭以降は、土、砂を主要な材料としながらも、音と光を加えノスタルジックな空間を通した劇場型のインスタレーション作品として新たな表現方法を確立。いちはらアートxミックス(2017年)、瀬戸内国際芸術祭での制作機会も重ね、奥能登国際芸術祭2020+ではアーティストとしてだけでなく「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」のキュレーションと演出も担った。
nanjoyoshitaka.com

「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」奥能登国際芸術祭2020+ 撮影:木奥惠三
「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」奥能登国際芸術祭2020+ 撮影:木奥惠三
「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」奥能登国際芸術祭2020+ 撮影:木奥惠三
「スズ・シアター・ミュージアム 光の方舟」奥能登国際芸術祭2020+ 撮影:木奥惠三

音楽
阿部海太郎
Umitaro Abe

Photo: Masako Nagano

作曲家。クラシック音楽など伝統的な器楽の様式に着目しながら楽器の今日的な表現を追求する。音楽を手掛けた主な仕事に、蜷川幸雄演出のシェイクスピア作品、KAAT DANCE SERIES『星の王子さま サン=テグジュペリからの手紙』、連続テレビ小説『らんまん』、映画『碁盤斬り』など。奥能登国際芸術祭2020+、瀬戸内国際芸術祭2022で発表された南条嘉毅作品の音楽を手掛けた。
umitaroabe.com

テキスト
大崎清夏
Sayaka Osaki

詩人。詩集『指差すことができない』で中原中也賞受賞、『踊る自由』で萩原朔太郎賞最終候補。著書に『私運転日記』、『目をあけてごらん、離陸するから』、第1詩集『地面』ほか初期詩集3作をまとめた『大崎清夏詩集』(青土社)などがある。美術作品や舞台芸術における協働制作も活動の主軸に据え、奥能登国際芸術祭「さいはての朗読劇」では脚本と作詞を手がけた。
osakisayaka.com

関連企画

本展覧会では、南条嘉毅のインスタレーション展示に、言語表現を邂逅させる実験的な取り組みを展開します。また、会期中に作家とゲストによるトーク、キュレーターによるトークも開催いたします。


リーディング地中の渦|ある案内係についての覚え書き

南条嘉毅が展覧会のために創作した横浜に生きた「某 (なにがし)」の物語。詩人の大崎清夏が文章に綴り、KAAT神奈川芸術劇場芸術監督で劇作家・演出家・俳優の長塚圭史が朗読します。南条のインスタレーション展示に、言語表現を邂逅させる実験的な取り組みです。

日時 9月28日 (土)13:30頃より開始
会場 KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
出演 長塚圭史
脚本 物語:南条嘉毅、テキスト作成:大崎清夏
参加 展覧会チケットで観覧無料・予約不要

長塚圭史 Keishi Nagatsuka

1996年、演劇プロデュースユニット「阿佐ヶ谷スパイダース」を旗揚げ、作・演出・出演の三役を担う。2011年に「葛河思潮社」、2017年に「新ロイヤル大衆舎」を結成。2021年4月、KAAT神奈川芸術劇場芸術監督に就任。近年の主な作品に、『蜘蛛巣城』 (出演)、『モグラが三千あつまって』 (上演台本・演出)、『アメリカの時計』 (演出)、『さいはての朗読劇 うつつ・ふる・すず』 (演出)、阿佐ヶ谷スパイダース『ジャイアンツ』 (作・演出・出演)、KAATカナガワツアー・プロジェクト 第二弾『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』 (作・演出・出演)、『GOOD』 (演出)など。


アーティストトーク地中の渦|山下居留地遺跡にもぐる

展覧会の重要なテーマとなっている山下居留地遺跡について、南条嘉毅と発掘調査を担当したかながわ考古学財団特別研究員の天野賢一さんによるトークを行います。実際に建物の周りにある遺構を巡りながら解説を聞いた後、神奈川芸術劇場が建つこの場所の歴史や地中に残る痕跡、これらを展示に取り入れた経緯などをお話いただきます。

KAATフレンドシッププログラム
「タイムトラベルツアー マイナスY163」
2022年

日時 9月29日 (日)14:00 - 16:00
会場 KAAT神奈川芸術劇場<アトリウム>
トーク 南条嘉毅
ゲスト 天野賢一 (かながわ考古学財団特別研究員)
参加 参加無料・申込先着順30名 (当日空きがあれば参加可)
申込方法 9月1日より下記の申込フォームよりお申し込みください。
https://krs.bz/kanagawaaf/m?f=1935

キュレータートーク

日時 10月5日 (土)・19日 (土)14:00 - 14:30
会場 KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
トーク 中野仁詞 (キュレーター)
参加 展覧会チケットで観覧無料・予約不要
アクセス地図

KAAT神奈川芸術劇場

〒231-0023
神奈川県横浜市中区山下町281
TEL.045-633-6500(代表)
FAX.045-681-1691
Google Maps

  • みなとみらい線:渋谷駅から東横線直通で35分! 横浜駅から6分!
    日本大通り駅から徒歩約5分。元町・中華街駅から徒歩約8分。
  • JR根岸線:関内駅または石川町駅から徒歩14分
  • 市営地下鉄:関内駅から徒歩14分
  • 市営バス:芸術劇場・NHK前すぐ。
    横浜駅前東口バスターミナル 2番のりば乗車(所要時間約25分)
    桜木町駅前バスターミナル 2番のりば乗車(所要時間約10分)
    ※上記のりばから発車するバスはすべて「芸術劇場・NHK前」を通ります。ただし、148系統急行線を除く。
  • 神奈川芸術劇場有料駐車場(65台)もご利用ください。
  • 指定管理者:(公財)神奈川芸術文化財団

※ご来館の前に、KAAT神奈川芸術劇場「ご来場のお客様へのお願い」をご確認ください。

『KAAT EXHIBITION』とは

現代美術と舞台芸術の融合による新しい表現を、劇場の独特な空間で展開するKAATならではの企画です。

これまでKAATで開催された現代美術展