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《 夢よりも深い覚醒 》Acrylic on canvas, 300 x 912cm, ©2025 Maki Ohkojima, Photo by Ken Kato

KAAT EXHIBITION 2025
大小島真木展

あなたの胞衣えなはどこに埋まっていますか?
Where Lies Your Afterbirth?

会期:2025年9月21日(日)〜10月19日(日)
会場:KAAT神奈川芸術劇場 <中スタジオ・アトリウム>
時間:11:00~18:00(入場は閉場の30分前まで)
休場:火曜日(9月30日、10月7日、10月14日) ※9月23日(祝)は開場

入場料:
一般 1,000円
神奈川県民割引(在住・在勤) 900円
学生・65歳以上 500円/高校生以下 無料
障がい者手帳をお持ちの方と付き添いの方1名 無料
※KAAT神奈川芸術劇場プロデュース『最後のドン・キホーテ THE LAST REMAKE of Don Quixote』公演チケット提示で入場無料(1名1回限り)
※コンセプトブック付き

入場券販売:当日3F中スタジオ受付
※学生証、障がい者手帳、年齢確認、在住・在勤が確認できるものを提示

主催・企画制作:KAAT神奈川芸術劇場

協賛: ACAO FOREST アクセンチュア芸術部

協力: 株式会社サンエムカラー 一般社団法人 Whole Universe

作家:大小島真木、辻 陽介
音楽:Curtis Tamm

宣伝美術:UMMM 北原和規
編集:HAHIRE 住麻紀

劇場広報アートディレクション:吉岡秀典

芸術監督:長塚圭史

MAGCUL

展示作品《胞衣》の一部
《胞衣 | Ena》(Size: 225×1149mm)部分
©2022 Maki Ohkojima Courtesy of Sezon Museum of Modern Art, Photo by Ken Kato

喰らい喰らわれ、与え与えられ、愛し愛され、殺め殺められる。
生まれ、育ち、老い、死に、そして再生する――、胞衣は命のすべての時間を包みこむ。
終わりはやがて訪れる。その彼方への予感を抱きながら、
それでもなお繋がってゆく命へと捧げる、“祈り”の空間。

KAAT神奈川芸術劇場の劇場空間と現代美術の融合による新しい表現を展開するKAAT独自の企画シリーズ「KAAT EXHIBITION」。
10回目は、“いびつに絡まりあう生命”をテーマに作品を制作している大小島真木による劇場初の個展です。

母体の胎児を包んでいる羊膜と胎盤は、日本語の古語において「胞衣(えな)」と呼ばれていました。
胞衣はまた、再生のシンボルとして、そして生死を超えて私たちを包みこむこの世界そのもののメタファーとして、世界各地で信仰されてきました。
本展のタイトルである「あなたの胞衣はどこに埋まっていますか?」は、メキシコの先住民セリ族が出身地を尋ねるときに用いる慣用句。
胞衣とは、私たちがかつていた場所、そしてまた、やがて還りゆく場所でもあります。

本展では会場全体を巨大な胞衣に見立て、その内奥に「祈り」の場を立ち上げています。
「祈り」――それは、“私たちの死”をあらかじめ荘厳すること、そこに小さな明かりをいっせいに灯すこと――大小島はそう考えています。

大小島 真木
Maki Ohkojima

東京を拠点に活動する大小島真木、辻陽介からなるアートユニット。「絡まり、もつれ、ほころびながら、いびつに循環していく生命」をテーマに制作活動を行う。

インド、ポーランド、中国、メキシコ、フランスなどで滞在制作。2017年にはTara Ocean 財団が率いる科学探査船タラ号太平洋プロジェクトに参加。近年は美術館、ギャラリーなどにおける展示の他、舞台美術なども手掛ける。2021年KAATキッズ・プログラム『ククノチ テクテク マナツノ ボウケン』(2021・2022年KAAT神奈川芸術劇場)で舞台美術を手がける。

主な参加展覧会に、「千鹿頭 A thousand Dear Head」、(2023年、調布市文化会館 たづくり 、東京)「コレスポンダンス」(2022年、千葉市美術館 | つくりかけラボ09)、「地つづきの輪郭」(2022年、セゾン現代美術館)、「世界の終わりと環境世界」(2022年、GYRE)、「コロナ禍とアマビエ」(2022年、角川武蔵野ミュージアム)、「Re construction 再構築」(2020年、練馬区立美術館)、「いのち耕す場所」(2019年、青森県立美術館)、「瀬戸内国際芸術祭――粟島」(2019年)、個展「L’oeil de la Baleine/鯨の目」(2019年、フランス・パリ水族館)、個展「鳥よ、僕の骨で大地の歌を鳴らして」(2015年、第一生命ギャラリー)

主な出版物として「鯨の目(museum shop T)」など。

2023年より、かねてより制作に関わっていた編集者・辻陽介との本格的な協働制作体制に入り、以降、名称をそのままに、アートユニットとして活動している。

作家サイト

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《L’œil de la baleine | 鯨の目》©2019 Maki Ohkojima in Aquarium of Paris Cineaqua, Paris, France, Photo by Serge Koutchinsky
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《この惑星の臍の上で》©︎2025 Maki Ohkojima
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《AYATORI》©︎2025 Maki Ohkojima
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《綻びの螺旋 | Perforated Spiral》Installation @Maki Ohkojima

関連企画

  • パフォーマンス
    松岡 大「胞衣|Ena」

    世界的に活躍する舞踏家の松岡大が大小島真木のインスタレーション空間の中で身体を通して生命への祈りを表現します。

    Photo by Maiko Miyagawa

    日時:9月27日(土)12:30 - 12:50/17:00 - 17:20
    会場:KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
    出演:松岡 大(山海塾 舞踏手)
    参加:展覧会チケットで観覧無料・予約不要

    松岡 大
    Dai Matsuoka

    舞踏家/NPO法人LAND FES代表
    2005年より舞踏カンパニー山海塾に舞踏手として参加。「金柑少年」「ARC」などの主要作品に出演中。「LAND FES」を主宰し、パフォーミングアーツを通じて共生社会を目指す活動に取り組む。2018年より小田原「スクランブル・ダンスプロジェクト」講師。2021年、Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル 13 「Tokyo Real Underground」のキュレーターを務める。Phantom Limb Company(NY)やPaola Prestini(NY)などの海外アーティストとのコラボレーションも多数。

    オフィシャルサイト

    Photo by Maiko Miyagawa
    Photo by Masanobu Nishino
  • アーティストトーク

    日時:10月4日(土)16:30 - 17:30
    会場:KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ・アトリウム>
    出演:大小島真木、辻陽介、長塚圭史(KAAT神奈川芸術劇場芸術監督)
    定員:30名(9月10日申込開始・事前予約優先・当日参加も可)
    参加:無料(展覧会観覧にはチケットが必要です)
    申込方法:9月10日(水)より下記の申込フォームよりお申し込みください。

    申し込みフォームはこちら

  • フィナーレイベント
    大小島真木×遠野巡灯篭木
    張山しし踊り「雌じし狂い」

    異界の地・遠野において、郷土芸能と現代カルチャーを織り交ぜ、音楽、芸能、食、語り部たちの声を媒介として、目に見えぬものへの想像をめぐらせるイベント「遠野巡灯篭木(トオノメグリトロゲ)」。大小島真木も訪れた遠野巡灯篭木のライブセッションから、張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)とYosi Horikawa、Daisuke TanabeがKAATへ登場。展覧会のフィナーレを彩ります。

    日時:10月19日(日)17:30 - 18:30
    会場:KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ>
    出演:張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)、Yosi Horikawa & Daisuke Tanabe
    参加:展覧会チケットで観覧無料・予約不要
    ※フィナーレイベント中は展示に変更がある場合がございます。

    張山しし踊り(遠野郷早池峰しし踊り張山保存会)

    『遠野物語』の著者・柳田国男が実際に遠野で目にしたと言われ、『遠野物語』序文にも登場する歴史ある団体「張山(はりやま)しし踊り」。
    その由来は、江戸時代の延宝年間(1673〜1680)に張山集落の寅という遊芸好きの老人がお伊勢参りの折に習い覚えて帰ってきて、それに自分の工夫を加えて伝えたものであると伝えられている。 遠野で唯一の白幕を使い、ゆっくりと優雅に踊るのが特徴。幕としし頭には早池峯神社の社紋「剣九曜」を掲げる。
    見所は、二頭のししが境界を越えて神聖な空間に入り、シンメトリーに踊る「門がかり」。また、一頭の雌を奪い合う「雌じし狂い」も圧巻。
    伝統を大切にしながらも、近年は移住者の受け入れやアーティストとのコラボレーションにも積極的に応じている。

    Yosi Horikawa

    環境音や日常音などを録音・編集し楽曲を構築するサウンド・クリエイター。
    これまでの作品、2012年『Wandering』、2013年『Vapor』、2019年『Spaces』それぞれ、Time Out、The Japan Times、The Guardianなど、多数媒体でのBest Album of the year に選出される。リリースの度にワールドツアーを行い、Glastonbury、Sonar、Mutek、Ozoraをはじめとする多数の世界的大型フェスティバルに出演。また自身の音楽制作過程を追った、ドキュメンタリームービー『Layered Memories』(2016年)が話題となった。 2024年には仏Le Mans, CTTMにあるヨーロッパ最大の無響室にて日本人初のライブ、1759年創設の英Kew Gardensの為に会場音楽を作製するなど、幅広く活動している。

    Bandcamp

    Daisuke Tanabe

    長らく作り続けていた楽曲をロンドンのオーディエンス参加型イベントCDRで初めて披露したところそれらが評判を呼び、 その流れでリリースした初のEPがBBC Radio1 Worldwide Awardにノミネートされ、 徐々にリスナーの幅を広げる。 時に無数の音を丁寧に敷き詰めたような楽曲は一部の音楽ファンから根強く支持され、 その後も多くの海外ツアーや都市型フェスSónar Barcelonaへの出演、 ミラノサローネやOff-Whiteコラボセレクションへの楽曲提供、 ドキュメンタリー映画の劇伴や映像作品への楽曲提供など、国内外問わず幅広く活動中。

    SoundCloud

    photo by Takashi Honma

〒231-0023
神奈川県横浜市中区山下町281
TEL.045-633-6500(代表)
FAX.045-681-1691
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  • みなとみらい線:渋谷駅から東横線直通で35分! 横浜駅から6分!
    日本大通り駅から徒歩約5分。元町・中華街駅から徒歩約8分。
  • JR根岸線:関内駅または石川町駅から徒歩14分
  • 市営地下鉄:関内駅から徒歩14分
  • 市営バス:芸術劇場・NHK前すぐ。
    横浜駅前東口バスターミナル 2番のりば乗車(所要時間約25分)
    桜木町駅前バスターミナル 2番のりば乗車(所要時間約10分)
    ※上記のりばから発車するバスはすべて「芸術劇場・NHK前」を通ります。ただし、148系統急行線を除く。
  • 神奈川芸術劇場有料駐車場(65台)もご利用ください。
  • 指定管理者:(公財)神奈川芸術文化財団

『KAAT EXHIBITION』とは

現代美術と舞台芸術の融合による新しい表現を、劇場の独特な空間で展開するKAATならではの企画です。